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アナウンスが直前になりましたが、当研究室で以下のセミナーを行います。ぜひお越し下さい。
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羽田野
2017年7月21日(金)午後2時から
東京大学生産技術研究所千葉実験所(柏キャンパス内)s307号室
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李宰河さん(国立情報学研究所)
量子化および擬確率分布の随伴構造と不確定性関係について
概要:
前世紀の初頭に発見された量子論において、可観測量(英:Observable)の非決定性や非両立性は、我々が日常で馴染んでいる決定的で実在的な古典論の世界に対する疑惑を投げかけるものとして、驚きをもって迎えられました。古典可観測量を非可換化する「量子化」の手続き、また非可換な量子可観測量の組の確率的挙動を仮想的に記述する「擬同時確率分布」の構成法の研究は、量子論を理解する取り組みの一例であり、初期の研究としては Wigner-Weyl 変換 [1-2] がよく知られています。
本研究は、これら量子化や擬古典表現の一般論を議論する上で、「擬同時スペクトル分布」に基づく新しい手法を提案するものです [3-4]。量子化および擬確率分布は、従来それぞれ多数の構成法が知られていましたが、本枠組みでは可観測量と状態の双対性に着目することで、これらの量子化および擬確率分布の構成法には一対一の関係があることを指摘しました。また、これらの「量子化・擬確率分布」の構成法には、一般に無数の種類があることを具体的な構成法とともに明示しました。
さて、このような量子可観測量の非両立性を端的に表すものとして不確定性関係が古くから知られており、現在も活発な研究の対象となっています。本理論の枠組みから不確定性関係を議論することで、「近似・推定の不確定性関係」と解釈される新しい不等式が導出され、そこに Aharonov の弱値 [5] が本質的な役割を果たすことも分かりました。さらに、Robertson-Kennard の不確定性関係と、いわゆる時間・エネルギーの不確定性関係と解釈される不等式も、この特別な場合として同じ枠組みから導出されます [6]。
[1] H. Weyl, Zeitschrift für Physik, 46(1):1–46 (1927).
[2] E. Wigner, Phys. Rev., 40:749 (1932).
[3] J. Lee and I. Tsutsui, Prog. Theor. Exp. Phys., 2017 (5): 052A01 (2017).
[4] J. Lee and I. Tsutsui, NWW 2015, Proceedings (2017). arXiv:1703.06068.
[5] Y. Aharonov, P. G. Bergmann, and L. Lebowitz, Phys. Rev., 134:B1410 (1964).
[6] J. Lee and I. Tsutsui, Phys. Lett. A, 380, 24, pp. 2045, (2016).
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